ドク・ワトソン、1923-2012

Guildは、5月29日に偉大なるドク・ワトソン(89歳)が亡くなったことを知り、悲しんでいる。

ブルーグラス、ブルース、カントリー、フォーク、ゴスペルのアコースティック・ギターの世界で愛され、広く影響を与えたワトソンは、おそらく他のどのアーティストよりも、伝統的なアパラチアのマウンテン・ミュージックを、比類なきフラット・ピッキングとフィンガースタイルのギター・ワーク、そして温かみのあるバリトンの歌声で世界中の聴衆に届けた。ワトソンは50枚以上のアルバムをレコーディングし、グラミー賞を7回受賞。1997年にはナショナル・メダル・オブ・アーツ、2004年にはレコード・アカデミー生涯功労賞を受賞している。

1923年3月3日、ノースカロライナ州ディープ・ギャップでアーセル・レーン・ワトソンとして生まれる。少年時代に音楽を愛し、演奏する才能を開花させ、13歳で初めてギターを手にした。

1960年代初頭のフォーク・ブームで彼の音楽が初めて全米の聴衆に知られるようになったのは、30代後半から40代前半の頃だった。その後、彼のキャリアはほぼ途切れることなく続いたが、1985年にトラクター事故で、よく一緒に演奏していた息子のマールを亡くしたことだけが暗い出来事だった。ワトソンはやがてライブ・パフォーマンスに復帰し、1988年にはノースカロライナで毎年開催されるマール・フェストを主催した。

ワトソンには66年間連れ添った妻ローザ・リー、娘のナンシー・エレン、2人の孫と数人のひ孫、そして弟のデビッドがいる。